カードローンが19年ぶり高水準


国内銀行139行の2016年度末時点のカードローン貸出残高は、前年度より9・4%増えて5兆6024億円に達した。1997年度以来19年ぶりの高水準で、消費者金融など貸金業者の約4兆円を上回る。

 日本銀行が18日公表した「貸出先別貸出金」でわかった。カードローンの伸び率は、13年度末の16・0%をピークに3年連続で下がっているが、銀行の貸出残高全体(482兆7598億円)の3・1%増より大きく、水準は依然として高い。消費者金融には年収の3分の1以下しか貸せない「総量規制」があるが、銀行は総量規制の対象外になっている。

 アパートローンなどの「個人による貸家業」向け貸出残高は、4・1%増の22兆4388億円だった。相続税対策の地主に加え、低金利の銀行融資でアパート経営に乗り出すサラリーマン家主が増えている。

◆カードローン 全銀協が調査
無担保で多額のお金を貸す銀行カードローンを巡り、全国銀行協会(会長=小山田隆・三菱東京UFJ銀行頭取)は18日、各行の過剰融資防止策を調査していると発表した。消費者金融より規制が緩い中で貸付額が急増し、多重債務を起こす懸念が強まっているためだ。一部で貸付額の上限引き下げの動きは出てきたが、業界は消費者金融並みの法規制強化には否定的だ。

全銀協は各銀行にアンケートを行い、過剰融資を防ぐための取り組みを5月中にまとめ、必要な方策を検討する。借り過ぎを防ぐ啓発活動も始める。18日の定例記者会見で小山田会長は、「カードローン業務をしっかり見直していく必要がある」と述べた。

 銀行カードローンへの視線は厳しい。消費者金融は貸付額に「年収の3分の1以下」という「総量規制」があるが、銀行にはなく、貸付額が急増。日本銀行が18日公表した統計では、2016年度末の残高は、前年度比9・4%増の5兆6024億円だった。

 日本弁護士連合会は銀行にも規制を求めている。こうした声を受け、全銀協は3月、加盟行に過剰融資の防止策を講じるよう求めた。さらに業界としても必要な対策を練ることになる。

 各銀行も過剰融資の抑制に動き始めた。三菱東京UFJ銀行はテレビCMの本数を減らし、収入証明書なしで貸す上限を200万円から50万円に下げた。三井住友銀やみずほ銀も融資審査の厳格化や広告表現の見直しを進めている。

 地方銀行の福岡、横浜、常陽銀行などは今後、50万円超を貸す時には収入証明書を提出させる方針。楽天銀行はホームページから「総量規制対象外」の文言を削除した。じぶん銀行は外部サイトに表示される広告を見直す。

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